書作品をお願いしたいとお声掛けいただき、
四字熟語「温柔敦厚」の書作品を制作しました。
言葉選びから書体、サイズ、色紙の色、額装まで、少しずつ形にしていったオーダー書作品をご紹介します。
作品の方向性
書作品を注文する機会は、日常ではそれほど多くないと思います。
今回は、ご依頼いただいた時点では、書いてほしい言葉や作品の大きさなど、具体的な内容はまだ決まっていなかったので、一文字の作品にするのか、文章や四字熟語を書くのかなど、いくつか方向性をお伝えしながらご希望を伺いました。
作品の大きさや雰囲気についても確認し、今回は四字熟語を色紙に書くことになりました。
お名前から選んだ「温柔敦厚」
言葉を考える中で、ご依頼主様のお名前に使われている漢字の意味をヒントに、いくつかの四字熟語をお伝えした候補の中から、最終的に「温柔敦厚」を選んでいただきました。
「温柔」は、穏やかでやさしいこと。
「敦厚」は、人情に厚く、誠実であることを表します。
人柄が穏やかでやさしく、思いやりがあり、誠実であることを意味する四字熟語です。
お名前に使われている漢字の意味と重なることに加え、やり取りの中で感じたご依頼主様の穏やかで丁寧な雰囲気にも合う言葉だと感じました。
書きぶりを変えた7案
言葉が決まったあとは、書体や文字の雰囲気を選んでいただくため、書きぶりを変えて7案制作しました。
楷書に近い整った形から、動きのある行書や草書、ゆったりとした隷書まで。
同じ言葉でも、書体や線の表情が変わると、作品から受ける印象も大きく変わります。
その中から選んでいただいたのは、隷書で書いた一案でした。
隷書ならではのおおらかな形と落ち着いた線が、「温柔敦厚」の穏やかであたたかな意味にも合っていると感じます。
色紙と額装

書きぶりが決まったあと、色紙の色や額装を決めていきました。
色紙は白と金を比較し、額についてもいくつかのデザインを作品と組み合わせて、完成した姿をイメージできる画像をお送りしました。
最終的に選ばれたのは、金色の色紙と、ベージュやブラウンを基調とした額の組み合わせです。
金色の華やかさがありながら、落ち着いた色合いの額によって、文字の黒が引き立つ仕上がりになりました。
言葉を添えた小さな書
完成した作品には、「温柔敦厚」の意味と作品に込めた思いを記した、小さな書を添えました。

おだやかでやさしく誠実で
まごころのある人柄をあらわす
古くから理想とされる美しい言葉
この作品がこれからの歩みに
そっと寄り添えますように
作品だけでなく、その言葉を選んだ理由や込めた思いも一緒に受け取っていただけたらと思い、今回は小さな書とお手紙を添えてお届けしました。
「温柔敦厚」の制作動画
「温柔敦厚」を書いている様子はこちら↓
お客様からいただいたご感想
作品をお届けしたあと、嬉しいご感想をいただきました!
写真で見たものより、さらに良かったです!
意味を書いた紙を添えてくれたことも、とても嬉しかったです。
「まごころ」と「歩み」という言葉が入っていたのもお気に入りです。
小さな書に込めた言葉まで受け取っていただけたことが、私もとても嬉しかったです。
制作までのやり取りについても、抽象的なお願いにも候補をたくさん挙げてくれたので、とても助かりました。
というお言葉をいただきました。
ご希望を伺いながら、言葉や書体、作品の形を整えていくことも、オーダー書作品を制作するうえで大切にしていることの一つです。
また、梱包のセロハンテープの一部を剥がしやすいように折っていたことにも気づいてくださり、その心遣いが嬉しかったと伝えてくださいました。
大学生の頃、アパレルのお店でアルバイトをしていた際、プレゼントを包装したときに、店長から「セロハンテープ一つでも、受け取る方の印象は変わる」と教わりました。
そのときの教えが、今の作品の梱包にもつながっているのだと感じます。
そして、特に心に残ったのが、こちらの言葉でした。
僕がどれだけお金を持っていても、一生書くことのできない作品を作ってもらったということは確かです。
書は、同じ言葉を同じ書体で書いても、まったく同じ作品にはなりません。
その方のために言葉を考え、書体や紙、額を選びながら完成した一枚を、そのように感じていただけたことが本当に嬉しかったです。
オーダー書作品のご依頼について
私は、その方の想いを形にし、ふと目にしたときに気持ちが少し整うような書作品を届けたいと思っています。
オーダー書作品は、
- 好きな言葉を書いてほしい
- 名前やお店にまつわる作品を作りたい
- 開業祝いや記念の贈り物を探している
- 部屋やお店に飾る書作品がほしい
といったご希望に合わせて制作しています。
ご相談の際は、書いてほしい言葉や、おおまかな作品のイメージをお知らせください。
候補が複数あり迷っている場合には、その中からご相談いただくことも可能です。
言葉や書体、作品の大きさ、紙、額装など、ご希望を伺いながら形にしていきます。
オーダー書作品のご相談・ご依頼は、公式LINEよりお気軽にお問い合わせください。

